【五感の記憶】

私たちは外界の情報を何によって感受しているのでしょうか?

 

そうです、五感によって受け取っています。

「外界→五感→感受→潜象→判断→表現(感性)」となります。

例えば梅干しを想像してください。自然と舌の奥の両サイドから、唾液がじわっと出て来ますよね?これが最も簡単な五感の記憶です。「パブロフの犬」現象ですね。

人間なら誰にでも備わっている機能なのです。

外界の状況を受けとるその入り口である五感が鈍感では、表現者として万事休すです。

五感は訓練によってどんどん高めることができます。

繰り返し訓練することで脳への記憶の回路は強固になり、3年行えば〈ミエリン化〉が起こります。(3年は科学的に立証されています)その伝達回路が太く強固になることで高速化が実現します。自転車や車の運転がそうですし、スポーツや楽器の演奏などもそうです。五感の記憶は、簡単なものから次第に難しく複合的なものへと順次進んで行きます。五感を鋭敏にすることで受け取れる情報量は格段にアップします。

NYのアクターズスタジオでは、最初の半年間は五感の記憶だけを徹底的に行うそうです。この方法は理にかなっています。回路を意識的に強化したいわけですから、集中的に行った方が効率が良いのは当然です。自転車の練習を始めて、一週間やらずにいたらまた初めからやり直しですよね?ミエリン化するまでは、毎日5分でも良いので行うことが大切です。『石の上にも3年』です。昔の人の感受性は本当に高いですね。

高められた五感の記憶の恩恵は本当にはかり知れません。(詳しくはメルマガ配信特典の「俳優に必要不可欠な5つの鍵」を参照してください)

 

ミエリン化についてNHK、HPより引用://

2014年4月3日放送 1:05 - 1:55 NHK総合

NHKスペシャル 第1回 “あなたを創る!細胞のスーパーパワー”

スパインが動きを止めてしまっても、細胞は次の一手を用意している。その一手を探るため、ロサンゼルスを訪れた。放課後の学校に子供たちが集まり、貧しい家庭の子供たちに楽器を貸して弾き方を教える活動「ハーモニー・プロジェクト」が行われている。参加している子供たちは10歳前後で、聴覚に関するスパインの活発な動きは終わりを迎えつつある。しかしこのプロジェクトは、参加者の学業成績が著しく上がっていることから全米で大きな注目を集めている。子供たちが住んでいるのはロサンゼルスでも最も犯罪率の高い地域で、参加者の中にはホームレスを経験したり麻薬中毒者の両親と暮らす子供もいる。しかしプロジェクト創設者のマーガレット・マーティンさんによると、半数以上が高校を卒業できないこの地区で、プロジェクトの子供たちの大半が大学進学を果たしており、この6年では96%にもなるという。
成長してから楽器を学ぶとどんな変化が生まれるのか。その変化を捉えたのは、DTIと呼ばれる最新鋭の画像技術だった。楽器を習った子供の脳の写真を見ると、神経細胞1本1本の太さが変化している。この太さの変化がスパインが止まった後の学ぶ力を支えている。アメリカのNIH国立小児保健発達研究所のダグラス・フィールズ博士は、神経細胞を太くしたものの正体を30年間研究し続けていた。そして、太くなっている神経細胞の部分に脂肪が厚くついているのを発見した。脂肪が発見された時神経細胞自身が分泌しているものだと考えられていたが、実は別の細胞が巻き付いていたという。別の細胞とは、オリゴデンドロサイトという脳にいる細胞で、左右に伸びた神経細胞の上を移動して脂肪で出来た腕を巻き付けるミエリン化を行い、神経細胞の動きを大きく変える。脂肪が巻き付くと電気信号はその部分をジャンプするため、情報伝達が高速化される。楽器を弾くときには聴覚・視覚・運動と脳の様々な箇所を同時に使う。こうした離れ離れの場所にある神経細胞が調和して働く為には、信号を素早くやり取りすることが重要であり、その素早いやり取りを可能にするのがミエリン化だという。新たな回路を作ることが難しくなったあと、細胞たちが編み出した戦略こそミエリン化。繰り返し努力したことに、細胞たちはミエリン化によって応えている。人間に特有の複雑な学習にはミエリン化が関わっており、私達の能力のほとんどはミエリン化のおかげ。ミエリン化される場所は子供時代や青年時代に何をしたかによって決まるため、その人ならではの能力を持つようになるという。//引用